鉄って"リサイクル"できるんだって
【もっと見てみよう】考えてみよう 鉄のもう一つの歴史(1)

鉄はリサイクルできる。

だから、どうしても必要な時には、他の物をリサイクルして使用することもある。

その特性(とくせい)が利用された、目をそらしてはならない歴史(れきし)もあるんだよ。

日本では、太平洋戦争中の1941年(昭和16年)「金属類回収令(きんぞくるいかいしゅうれい)」という法律(ほうりつ)が出されたんだ。

武器の生産に必要(ひつよう)な金属資源(しげん)が足りなくなってきたために、各家庭にある鍋(なべ)やベーゴマ、学校の校門や銅像(どうぞう)、お墓(はか)の仕切りの鉄柵(さく)、お寺の鐘(かね)や仏像(ぶつぞう)まで強制的(きょうせいてき)に集められて武器に変わっていったんだ。

写真のような鉄の柵(さく)も、集めるものの対象になっていたんだ。

町中にある鉄が、それがどんなに小さなものであっても、あっという間になくなっていったんだ。

戦時中を知るお年寄(としよ)りには、「鉄の物が町中から一気になくなって、町中の風景が変わったような気がしたものだ。」と語った人もいたよ。

鐘は町にとってもお寺にとっても大切なものだよ。
鐘の音によって時間がわかる時計のような役割(やくわり)もしていたんだ。

だけど、この鐘さえも集められてしまったんだ。

そして、戦争で戦うための武器(ぶき)の材料になっていったんだ。

柵のない仕切り、鐘のない鐘楼(しょうろう)などが、あちこちで見られるようになってしまったことは、戦争の悪影響(あくえいきょう)の一つだったんだよ。